知識の部屋。

放課後等デイサービスで働いて2年。その中で学んだ知識をご紹介。

高機能自閉症(アスペルガー症候群)の【特徴・特性】を解説!

 

 皆さんは、自閉症という言葉をご存知でしょうか?自閉症の中でも高機能自閉症アスペルガー症候群」という言葉の方が馴染みある言葉かもしれませんね。最近では、有名人でアスペルガー症候群と公開する人が増えてきました。米津玄師さんや世界の終わりのFukaseさんなどミュージシャンなどが多い傾向にあります。

 なぜ、自閉症になってしまうのかは、未だ分かっていませんが、遺伝的な要因等が複雑に絡み合い発症してしまうのではないかと考えられています。男性に多く見られる発達障害で女性の約2倍から4倍以上と言われています。また、現在の調査では50人〜100人に1人は自閉症と診断される傾向にあります。

 自閉症は、子ども時代には気づきにくく、社会の中で生きづらさを感じながら大人になるケースも少なくありません。自閉症に早い段階で気づくことが、将来社会での生きづらさを感じず生きるためのヒントとなってくるでしょう。

 

 

自閉症の特徴・特性一例

  • 対人関係の障害・コミュニケーション能力の障害
  • 強いこだわり
  • 話し方に特徴がある
  • 自分の世界観がある

 

等がよくあげられている一例です。

それでは、一つ一つ解説していきたいと思います。

 

対人関係の障害・コミュニケーション能力の障害

 自閉症の子は、他者の思考をなかなか理解できずに自分の思考で判断してしまいます。「相手の気持を考える」ということが、自閉症の子どもにはとても難しいのです。私達は、よく「自分がされて嫌なことは相手にしてはだめ」と教えられてきました。しかし、自閉症の子は、そもそも感情的な面で乏しい所があるため、その言葉を言われたとしても分からないのです。自分は別に気にしないという場面が多いため、その部分を補っていく訓練が必要です。

 子ども時代に前記でご紹介したようなSSTなどを行うことで改善されていきます。他者の理解が難しいがゆえに、どうしても対人関係のトラブルが多くなってしまいます。日常の中で、少しずつ他者への理解について知る機会を作ることをおすすめします。

強いこだわり

 自閉症の子には、強いこだわりがあります。自分の中で決められたルールが存在するのです。自閉症の子は、自分の遊び方やルーティンなどもこだわりを見せる傾向にあります。「毎日同じ服を着てしまう」「決められた順番がある」「同じものを毎日食べてしまう」等人によってこだわりは違います。自閉症の子は、こだわりがあることで安心を得ることが出来るためこのような行動をとってしまいます。先のことを考えて動くことが苦手な自閉症は、同じルーティンがあることで安心を得ることが出来るのです。

 このこだわりに関しては、大人になるにつれて自身で理解し改善されていくことがほとんどです。学校の集団生活の中で過ごしていく中では、困った場面が多々出てきますが、大人になれば自分にあった職業などに就くことで自然と気にしなくなり、ある程度こだわりも軽減されていくケースがほとんどです。

 また、このこだわりがあることで成功している人も多くいます。研究職や自分の世界をアウトプットできるミュージシャン等様々な場面で、以外とこのこだわりは生かしていくことができます。

話し方に特徴がある

 一般的に言葉を習得するときは、日常の中で言葉を習得していきます。私達も、親との会話や友達との会話の中で、自然と身についていくものですよね。しかし、自閉症の子は、本から言葉を習得したりテレビのニュースなどで習得していきます。また、頭の中で一つの場面として記憶するため、そのままの言葉で表出されることが多く「これは〇〇です。」「私は〇〇だと思います」など敬語や標準語で話す傾向があります。

 日常の会話の中で、「あれ?話し方が独特だな」と違和感を感じるのであれば、自閉症の傾向があるかもしれません。

話し方に違和感はありますが、決して日常において聞き取れない言葉やわからない言葉を使うわけではないためそこまで障害と感じる必要はないと思います。

自分の世界がある

 自閉症の子は、私達よりも自分の世界に入ることが多く周りから見れば、塞ぎこんでいるのではないかと思ってしまうことも多々あります。しかし、これは塞ぎ込んでいるのではなく、自分の世界を楽しんでいるだけなので安心してください。私達は、自分の世界にはいるときに、周りから声をかけられれば気づくことができ現実世界へと脳を戻すことができますが、自閉症の子はそれができません。声をかけても気づくことができず、なかなか自分の世界から出てくることができないのです。周りから見ると少しマイペースに感じたり、切り替えができない子と思うかもしれませんが視界に入ってあげたりすることで、改善されていきます。自閉症の子は、視覚支援がとても重要です。聴覚よりも視覚的な支援を行うことで、切り替えることができたりします。

 

 

自閉症の特性・特徴のご紹介でしたがいかがだったでしょうか?

特性は一人ひとり違ってくるため、全員に当てはまるとは言えませんのでご了承ください。

 

先程も記述したように、自閉症は早い段階で気づくことが、将来社会での生きづらさを感じず生きるための手がかりとなります。もし自分のお子さんが、こういった傾向に当てはまるのであれば、診断しに行くことをおすすめします。

 そして多くの才能を開花させてあげてください。

 

次回は、自己肯定感について記載していきたいと思います。自己肯定感が私達人間にとっていかに大切なことかをご紹介していきます。

 

他にも、前記ではADHDSSTソーシャルスキルレーニング)についてもご紹介しています。是非そちらもご覧いただければと思います。

 

 

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