知識の部屋。

放課後等デイサービスで働いて2年。その中で学んだ知識をご紹介。

暴言暴力が多い子どもの原因とは?〜支援の仕方〜

 

暴言暴力が多い子どもが、近年データによると増えてきているとのことです。

なぜ、自分の子はこんなに暴力的なんだろう。

なぜ、自分の子はこんなに暴言が酷いのだろう。

 

もしかしたら、それは家庭の環境に原因がるかもしれません。

学校で暴力的な子どもがいたら、「ああ、親がそういうことを家でしているのかもしれない」と思いますよね?もちろんその場合もあります。子どもは、大人の行動を見て成長するので、家庭内暴力ももちろんありえます。しかし、逆のケースもあることをご存知でしょうか?

 今日は、普通に育てているはずなのに暴力的な子に育ってしまった。そんな悩みを抱える人に、ご紹介していきたいと思います。

 

暴力的になってしまう子どもの心理

 子どもは、先程も記述したように親の行動を見て成長します。

心理学的上、一番身近な存在の行動を真似てしまうのは仕方のないことです。

暴力的な子どもに育ってしまった原因としては、以下のことが上げられます。

 

原因
  • 家庭でダブルバインドな状況を作っている
  • 周りが過干渉
  • 悪いことをしても許される環境下にある
  • 親からのDV

 

家庭でダブルバインドな状況を作っている

 皆さんは、ダブルバインドをご存知でしょうか?これは、「二重拘束」を意味しています。「2つの矛盾した命令を他人にすることで相手の精神にストレスがかかる状態」ダブルバインドです。実は、私達大人は子育てをしている中で実際にこのダブルバインドをよくしてしまいがちなのです。

 このダブルバインドな状況で育った子どもは、うつ病統合失調症、暴力的になってしまうと言われています。では、どのような状況がダブルバインドというのでしょうか。

 例えば、片付けをしない子どもがいたときに「片付けなきゃこの玩具全部捨てるからね」と言うとします。でも実際には、捨てるなんてことしませんよね?この状況がダブルバインドです。全部捨てると言いながらも実際には捨てないという矛盾な状況を作り出しています。この時に、子どもはとても混乱し何が本当で何が嘘だかわからなくなってしまうのです。このようなことが日常的に多々あると、大人への信用を失い、子どもは暴力的になってしまったり嘘を付きやすくなります。

周りが過干渉すぎる

 これは、周りが過度なほどに干渉してしまうことで子どもが注目を集めたいがために暴力的になってしまうということです。暴力や暴言をした時に、「全員が自分の方を向いてくれた」、「注目してくれた」このような体験をすると子どもは、それらの周りの反応が嬉しくて定着化しやすくなるのです。また、すべての物事において親が決定権をもっていることも干渉の一つです。子どもに決定権を与えず、親がすべて決めるということは、環境上あまり良くありません。子どもにも選択肢を与える機会を作ってみてください。

悪いことをしても許される環境

 こちらは先程も少しお話しましたが、悪いことをしてもいつも守ってくれると思うことで、暴力の頻度は上がってきます。よくドラマなどで、親がお金で子どもの問題を解決するという場面を見たことはありませんか?子どもは、無知なゆえにときに残酷です。

 私達も最初は、叩くという行為を悪いとは思わないから誰かを叩いて楽しいと思ったことがあるはずです。そうでなくても、相手の嫌がることをして楽しいと思ったことはありませんか?そんな経験をすることで、初めて相手の痛みがわかったり、これはしてはだめなことだと一つ一つ学ぶのが子どもです。

 私達大人は、悪いことに関して許してはいけないのです。でも、悪いことをするのにももちろん理由があるはずです。子どもの意見を肯定はするが、しっかりとその後は子どもに責任を取らせるということが重要となってきます。責任は何でもかまいません。例えば、一週間学校からまっすぐ返って家をきれいに掃除するなどでもいいんです。必ず悪いことをすれば、起こるのではなく責任を取らせるということを行ってください。

親からのDV

 これは、暴力的な子どもに一番多い環境です。親からのDVを受けることで、その負の連鎖は必ず続いていきます。周りの大人がいち早く気づき、愛情ある家庭へと迎えてあげるのが一番の改善策と言えるでしょう。

 誰からも気づかれずに、DVを受けている子どもが大人になってしまえば、また自分の子どもにDVをしてしまいます。これは、誰のせいでもありません。環境のせいであり誰も咎められないのです。一種の病気といってもいいくらいに手を出したくないのにも関わらず手が出てしまうようになってしまいます。親もストレスが溜まれば、殴りたくなったり叩きたくなる気持ちもわかります。この問題に関しては、一刻も早く自身で気づき精神科に通うことで負の連鎖は少しずつ止まってくるはずです。

 

 

いかがでしょうか。子どもの暴力の原因は関わり方一つで変わってきます。

子どもの意見をしっかりと大人が耳を傾けてあげることで、改善していくケースがほとんどです。頭ごなしにだめ!や子どもに選択肢を与えない環境を皆さんは作り出してはいないでしょうか?もし、振り返ってみて思い当たる節があればそれらを改善することで、自然と子どもの性格も変わってくるかもしれません。

 

 

 

この知識のブログでは、子どもの障害(発達障害)などについても記載しています。

是非そちらのブログも覗いてみてくださいね。

 

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