発達障害/ADHDは子ども時代の環境によりどう変わる!?
ADHDの子ども時代は、私達が思っているよりたくさん苦労をしています。
皆さんはご存知でしょうか?
ADHDの特性をもつ人は、小さい頃先生や親によく叱られていたというデータがあります。
衝動性や多動性の特性から、授業中じっとしていられなかったり、視覚に入ってきた物が気になり道に飛び出したりしてしまうことでよく叱られます。
ADHDをもつ人が子ども時代の環境により成長したときに社会不適合者になってしまうのか。また成功者として活躍する人となるのか。それは、私達大人の関わり方によって大きく変わってきます。
ここでは、私が日々関わっている子どもたちの様子から、どういう声掛けが適切であるのかをご紹介します。
・小さなことでも大げさなくらい褒める
これは、どの子どもに対しても言えることですが、本当に大切です。
もちろん危ないことや危険なことに関してはしっかりと叱ってもよいのですが、その分小さな「できた」にも大人は気づき、たくさん褒めてあげてほしいのです。
ADHDの子は、先程も書きましたが、とにかく怒られて育ちます。
そのため、自己肯定感がかなり低く自信がありません。
幼稚園や小学校低学年では、本当に小さなことで構いません。
例えば、「一人でトイレに行くことができた」「学校で〇〇ができた」そんな小さな頑張りや努力を全力で認めてあげてください。
補足として、叱るときもしっかりと理由を述べてあげてください。「お母さんは、〇〇することで、あなたに〇〇の危険があると思ったから怒った」となぜ怒ったのか、なぜ怒鳴ってしまったのかをしっかりと伝えてあげてください。
日常から、親もたくさん苦労していることはわかります。毎回じゃなくていいんです。思い出したときや自分に余裕があるときに是非そういった叱り方をしてみてください。
・どんな状況であっても必ず最初は肯定する
子どもは、私達が思っている以上に共感を求めています。悪いことをしたときには、気付いてほしかった。かまってほしかった。等しっかりと理由が存在しています。そんなときは、最初必ず認めてあげてください。「話してくれてありがとう」「辛かったね」「頑張ったね」何でも構いません。どんな状況でも肯定し存在を認めるという姿勢を見せてあげてください。そうすることで、少しずつ衝動的な行動が減ってきます。
身近な大人が理解者となることで、子どもは結構救われるものなのです。
・成功体験
ADHDの人は、失敗する経験がとても多いと言われています。
大人が、子どもの得意なことをよく理解してできることを成功体験として体験させてあげてください。苦手なことに焦点を置くのではなく得意なことに焦点を当てて子どもの成長を見守ってあげてください。
最近では、キャンプやDIY等が流行っていますよね?子どもと一緒に是非体験してみてください。よい成長へと繋がっていきます。
私の施設では、よくアウトドアイベントを行います。ADHDの子は、リーダーシップに向いている子が多いためとても活躍してくれます。
普段学校でできないような、火起こしやノコギリを使って木を切るなど様々な活動をしています。その時の子ども達の表情は、とても真剣でキラキラ輝いていますよ。
ぜひたくさんの成功体験をさせてあげてください。
以上が今回の内容となります。
ADHDの子は、脳の発達が私達よりも−3歳と言われています。
小学校低学年では、ADHDの子の頭の中はまだ3歳程度。小学校高学年になると、衝動性や多動性に関しては自然と落ち着いてくるものです。そして驚くほどの成長が見られます。
自分の子は発達障害だからとネガティブになる必要はありません。
前向きに、逆に発達障害があることで私の子は特別なのだと思ってあげてください。素晴らしい才能なのだと。
前回の記事、ADHDの素晴らしい能力について。こちらも是非ご覧ください!